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zoom RSS アイマス2について 〜布団から起きて執筆中〜

<<   作成日時 : 2010/09/24 04:10   >>

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 アイマス2の騒動、というかジュピターがらみのことをいろいろ考えてました。

 最初は騒いでいる連中に対し、「この程度で寝取られとか馬鹿か」という思いがありました。
 が、その思いをまとめようとすると、どうにも違和感を覚えます。実際のところ、僕の中にもジュピターに対するかすかな警戒心があったのです。寝取られ展開などあり得ないと理性は承知していても、感情面では納得しきれないなにかがあったのです。

 じゃあなぜ納得しきれないのかを考えてみると、答えは簡単に出ました。
 貞操帯、です。

「ヒロインたちの恋愛対象となる男が主人公以外に存在しない」という世界は、いわばヒロインたちに貞操帯をつけているのと同じです。物理的に浮気のしようがないし、他の男に取られようもない、という。
 しかし今回はジュピターの登場により、その貞操帯が破壊されてしまいました。だからといって即ヒロインが他の男に走るはずもありませんが、少なくとも貞操帯はもう存在しないのです。

 こう考えると、「可能性を生み出しただけでアウトなんだよ」という言葉もすんなり理解できます。
 今まではヒロインたちが鉄壁の貞操帯に守られ、他の男の手にかかる可能性など微塵もなかった。ところが貞操帯が破壊されたことによって、その悪夢の可能性が生まれてしまった。完全なる調和の世界に一点のヒビが入ってしまった、ゆえにこれは終わりの始まりである――というわけです。

 ただこの言葉は見方を変えると、「俺は貞操帯をつけさせなきゃ恋人を信頼することもできないんだ」と叫んでいるのと同じです。恋人が浮気するとは思ってなくても、「道を歩いてたら強姦されるかもしれないだろ」と。

 ここまで理解したことで、これまでは鼻で笑ってた「可能性を〜」というセリフが、まるで違う魅力を帯びて見えてきました。
 実に情けないセリフです。だがそれゆえに味がある。昔の富野アニメの敵キャラが持ち合わせていてもおかしくなさそうな考え方です。

 また元々の動画において、情けなさに定評のある総統閣下がこのセリフを言っているのもポイントです。まさか狙ったわけじゃないだろうけど、すごくいい配役だなあ。

☆★☆★☆

 ついでに、なぜジュピターが貞操帯を破壊する存在となれたかについて述べます。
 ギャルゲーにおいて主人公以外のイケメンキャラがヒロインの近くにいるという事態は、実際のところ珍しくもなんともありません。むしろギャルゲーやエロゲの場合、主人公の親友ポジションであるイケメンが、なぜかメインヒロインたちからはまるでモテないという設定もよく見られます。

 じゃあそんな人畜無害なイケメンたちとジュピターはなにが違うのか。
 ヒロインたちのライバルである、ということでしょう。

 主人公が、味方との間に生まれるのと同等かそれ以上の絆を敵に対して感じる、という展開は物語の基本です。それは好敵手としての熱い思いであったり、強い憎しみの念だったりしますが、ともかく赤の他人に対しては決して抱かないような強い思いには違いありません。
 ジュピターのポジションは、ヒロインたちが倒すべき最大のライバルになります。そう、それゆえにヒロインたちとの間になんらかの絆が生まれてしまうのではないかという危惧が生まれるのです。

 インタビューでは、アイドルとジュピターたちとの妙なエンディングだとか、寝取られ的な展開などはないと明言されてます。実際、ないんでしょう。
 ただ、少なくともジュピターはヒロインたるアイドルたちにとって、人畜無害な赤の他人ではあり得ない。異性としての好意など全く抱かなかったとしても、少なくとも自分とある意味対等の存在として意識せざるを得ない相手ではある。

 つまりジュピターは、アイマス世界のヒロインたちが主人公以外に初めて意識する(恋愛感情でなくても)異性となる。ゆえに貞操帯は破壊されてしまった――というわけです。

☆★☆★☆

 もっとも、ここまでを踏まえてもなお、ジュピターがらみのことで騒ぐのは馬鹿らしいよなと僕は思ってます。
 理由は簡単で、ジュピターによって失われたのは結局のところ貞操帯「だけ」だからです。

 貞操帯は失われた。ヒロインたちは浮気をするかもしれないし、強姦されるかもしれない。可能性は低いにしても、0じゃない。0と1とでは全然違う。
 という意見は正しいっちゃ正しいんですが、根本的に馬鹿げています。

 僕もあなたも、ひょっとすると明日死ぬかもしれません。車にはねられるかもしれませんし、突然強盗が家に押し入ってくるかもしれません。可能性は低いにしても、0じゃない。0と1とでは全然違う。
 ――だからといって、明日死ぬ心配を本気でする人はそういないでしょうし、実際死ぬ人もあまりいないでしょう。世界のどこかでは誰かが死んでいるでしょうが、僕やあなたは多分無事でしょう。

 さらに言ってしまえば、アイドルマスターという作品はフィクションです。フィクションである以上、ヒロインが決して浮気せず、強姦などされもしない世界を作り出すことができます。貞操帯の有無に関わらず。
 もちろん逆に言えば、ヒロインが浮気したり強姦されたりする世界を描きうるということでもあります。でもそれは、それこそフィクションのフィクション、二次創作です。どこかの誰かが自分にとって気に入らない二次創作を描いているという理由で激怒するのは狭量に過ぎます。

☆★☆★☆

 より踏み込んでキモイことを言うと、貞操帯をつけてない恋人を信用することなどできない、そんな男でいいのかという話です。お前の愛や度量はその程度のもんなのか、そんな情けない男に惚れる程度のヒロインで満足なのか、と。

 ここまで考えて、ふと思い至りました。もしかすると、竜宮小町も同じなんじゃないか。
 プロデュースできない女は愛せないのか? プロデューサーと担当アイドルという形がなければ、相手の愛を信用することはできないのか? そうじゃないだろう。――というのが今回竜宮小町をあえてプロデュースできないようにした理由なんじゃないかと思ったわけです。

 アイマス無印は、プロデューサーと担当アイドルという一対のみの関係で世界が成り立っていました。
 インタビューを読むに、その閉じた世界からアイマスを抜け出させようという意志が、スタッフにははっきりと見られます。

 ヒロインたちとの関係は、プロデューサーとその担当アイドルという間柄に限定される。この世界には主人公であるプロデューサー以外には性的関係になり得る男が存在しない。
 そんな狭く安定している居心地のいい世界から、より広く不安定で、その代わりキラキラ光る可能性もたくさん散りばめられている世界へと移行する。それが今回のアイマス2におけるスタッフの意志であり、ジュピターも竜宮小町も全てはその意志に基づく決断なのではないか、と想像しました。

 まあ、そんな世界いらねーよと言っちゃえばそこまでですが。それに関してはこの前書いたので、改めて言うことはしません。

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