感想 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら



 これは三国志です。
 主人公は女子高生の皮をかぶった諸葛孔明であり、そんな彼女が『マネジメント』という稀代の兵法書を手にしたことによって、彼女の所属する劉備軍――もとい野球部は大躍進するという、そういう物語です。

 僕が想像するところの小説らしさというか、人情の機微みたいな要素はあまり入ってません。最後にようやくそういう展開が入ってきて、「ああ、この主人公は諸葛孔明みたいなやつだと思ってたけど一応女子高生だったな」と思い出させてくれる、そんな感じです。
 そういう意味では稚拙な小説ではありますが、それでも面白かったです。三国志的な意味で。孔明が巧みに部隊を配置し、敵が見事にその読み通りに動いてくれて、火計で一網打尽だワッハー、みたいな。

 僕だけでなく、60になるうちの母も楽しく読めたっぽいので、結構万人にお勧めの作品と言えるんじゃないでしょうか。
 実際、ビジネス書なんてのはゲームの攻略本と一緒ですから、「攻略」の役に立たなければ意味はありません。その点、この小説は実にご都合主義的ではあるものの、『マネジメント』がいかに役立つ攻略本であるかを高らかに歌い上げており、読んでると「俺もなんかのゲームを攻略したい!」という気持ちにさせられます。とりあえず、適度に腐った組織を探すところから始めないとな。

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 これ、今度アニメ化されるらしいですけど、どんな感じになるのか。
 原作が物語としてアレなできだからといって、下手にそこらへんの要素を強化してしまうと、かえってこけるんじゃないかという気がします。

 だって三国志の、たとえば横山光輝版とかだと、劉備と奥方の恋模様とか、そういう細かい要素は描かれてないじゃないですか。そういうのはいらなくて、豪傑たちがすげえ武器振り回して大暴れしたり、天才軍師が天才的な知略を見せてワッハーしたり、そういうのが楽しいんじゃないですか。
 もしドラも同系列の作品である以上、そこらへんは原作同様ワッハーな感じで貫くのがいいような気がします。それで面白くなるのかどうかは知りませんが、下手に物語性とかに凝っちゃうとかえってダメになるタイプの作品じゃないかと思うのです。

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