フロー理論まとめ きっと最終版



 うちのブログで何度となく紹介している「フロー」について、大元の本を読み直したのでまた語ります。
 さすがに繰り返し書きまくっているため、まとめに関しては今回のが最終版になると思います。きっと。

 さて、そもそもフローとはなにかというところから、改めて。
 フローとは簡単にいうと、「なにかに没頭している状態」を指します。ゲームでも読書でもスポーツでもなんでもいいんですが、ともかくハマっている、集中している。そういう状態のとき、自分がなにか大きな流れの中でうまいこと動いているような感じがするので、流れ=フローと呼んでいるわけです。
(もうちょっと詳しい説明はこことかでどうぞ)

 僕がこのフローについてしつこく言及しているのは、毎日を楽しく過ごしたいと考えているからです。
 たとえばゲームをやりまくっていても、それが必ずしも楽しいとは限らず、むしろ「なにやってんだ俺」的な自己嫌悪を感じちゃったりすることもあります。ただ遊んでいるだけでは幸せにはなれない。幸せになるとは難しいものです。

 その難しい課題を解決するための有力な一手として、フローに注目しているわけです。
 そして今回、改めて本書を読んだことで、これまでの自分の理解が浅かったことに気づきました。そのへんも踏まえてまとめ直します。

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 まず、フローの状態を生み出すために有効な具体策はこうです。

目標を設定し、心理的エネルギーを集中し、フィードバックに注意を払い、その挑戦が自分の能力に適合しているかをチェックする

 これは過去何度もブログで紹介してきた内容と同じです。
 ここからは今回新たに気づいたことを中心に、詳しく触れていきます。

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目標

 僕が今まで一番勘違いしていたのは、ともかくなんでもいいから目標を決めればいいんじゃないか、ということでした。
 そうではありませんでした。目標は、自分自身が心からやりたい、達成したいと思える内容にしなければならなかったのです。目標さえ決めれば自動的に何事も楽しくなる、なんてことはありません。

 そしてフロー状態になりやすい人間とは、自分が心からやりたいと思える目標をたくさん見つけることができる人間を指すようです。
 日常生活における何気ない出来事の数々から面白味を見出し、自分の興味や関心に従って追求することができる。そういう能力の持ち主こそが、自分自身を楽しませることができるのです。

 不平不満ばかり言ってる人間がしばしば叩かれがちなのは、これの裏返しでしょう。
 なにをしても不満しか感じないという人間は、要するに自分にとって面白いものを見つける才能がないということになります。その無能さを自覚せずに、ただひたすら「周りが悪い」とばかり言っているようなやつは、そりゃ他人から見ればうっとうしいわけです。

 なお、フローになりやすい人間の特徴としては、自意識過剰でなく、周囲を観察する能力に優れている、というのが挙げられていました。
 自意識過剰な人間とは、なにをしても「他人からどう思われてるんだろう」「こんなことしたら嫌われないだろうか」というふうに、自分自身のことにばかり意識が行っている人間を指します。そうではなく、自分よりも周りに目を向け、面白そうなもの、興味を引かれるものをたくさん見つけることのできる人間こそが、物事を楽しみやすいということです。

 さらにいうと、単に目先の楽しさを日々追求していくだけではなく、「人生における俺の目標」みたいなのを見つけることができたほうがいい、というのが本書の最終章には書かれていました。
 そういう大きな目標がないと、いくら毎日を楽しく過ごしたところで、所詮は刹那的な快楽にしかなりません。僕自身を例に挙げれば、面白いゲームにハマってるときはすごい幸せだけど、そのゲームに飽きてしまうと途端に生活がつまらなく感じる、というふうになります。目先の小さい楽しみだけではなく、一生を通して追求していけるような楽しみを見出そうぜ、というわけです。

 んなもん簡単に見つけられたら苦労しねえよという話ですが、まあこれについては長くなるので今回は触れません。本書には一応そのヒントも載ってますんで、興味があれば自分で読んでください。

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集中

 一度決めた目標は、なるべく達成すべきです。途中で挫折すると、「俺は決めたことを最後までやり通せなかったダメなやつだ」という劣等感を持ってしまいます。
 ということで、目標達成に向けては、意識的な集中が大事です。飽きたからやーめた、などと簡単に言ってはダメなのです。ちなみにそういうことを簡単に言いまくっていたのが僕であり、この点は反省してます。

 なお、集中とは特定の情報以外に目が向かなくなる状態とも言い換えられます(参照)
 目標を決めることの意義は、自分が集中すべき情報とそうではない情報とを分けることにあります。いろんなことに興味が行って気持ちがフラフラするのはそれだけでストレスになるので、自分の心を一定の方向に集中するよう縛り上げることで、物事を楽しもうというわけです。

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フィードバック

 これはゲームを例に挙げればわかりやすいでしょう。

 たとえばマリオ。Aボタンを押したらジャンプした。Bボタンを押したらファイアーボールを投げた。
 この「ジャンプした」「ファイアーボールを投げた」がフィードバックです。つまりフィードバックとは、自分の行動に対する反応全般を指します。

「マリオの1-Aをクリアする」という目標を設定した場合、プレイヤーはステージクリアのために頑張ってマリオを操作することになります。
 ゲームのお約束を全く理解していない人は、最初に出てくるクリボーに衝突して死んでしまうでしょう。ですがここから学習したプレイヤーは、マリオをジャンプさせてクリボーを倒すなりよけるなりして、先へ進んでいきます。

 そして横スクロール系のマリオシリーズの場合、ゴールは常に一番右にあります。
 なのでプレイヤーにとっては、どれだけ右に進めているかが、ステージクリアにどれだけ近づけているかを意味する情報になります。

 つまりフロー理論におけるフィードバックとは、自分の行動がどれだけ目標達成に役立っているかを把握するための情報になります。マリオの場合は「右に進んでいる」というのが有力なフィードバックになりますし、別のゲームの場合は、「相手の体力を半分減らした」「積み重なっているブロックを10列消した」といった様々な情報がフィードバックとして機能します。
 フィードバックがないと、自分のやってることが正しいのか間違ってるのかがさっぱりわからない。わからないまま適当にボタンを押してたらクリアできた――これではつまらないわけです。

 ゲームの場合はフィードバックが感じられやすいように大抵設計されてるんでいいんですが、世の中にはそういうふうに作られてないものもたくさんあります。
 なので目標を設定する際は、フィードバック要素も意識しておいたほうがいいこともあるのです。

 たとえば「英語をマスターしたい」などというあいまいな目標を立ててしまうと、「マスターってなによ」という疑問がわいてきてしまいます。
 この場合、単語を1つ2つ覚えたところで、自分が「マスター」に近づけているのかはわかりません。つまりフィードバックが感じられないわけです。

 でももうちょっと目標を具体的に絞り込んで、「TOEICで○○○点取る」とかにすれば、点数というわかりやすいフィードバック要素が出てきます。
 さらに「この問題集を最後までやる」とかにすれば、問題集のページ数というフィードバック要素が現れます。もちろん、模擬試験の点数とかもフィードバック要素になります。

 こういうフィードバック要素がないと、自分のやってることに意味があるのかどうかわからなくなって、やる気がなくなるのがオチです。

 また、フィードバックを得られるまでの期間があまりにも長いと、やはりやる気が出にくくなります。
 たとえばなんかのテストをやっても、「結果がわかるのは半年後ね」なんてことになったら、半年間はフィードバックが得られないことになります。これじゃあ面白くありません。

 そのため、目標を設定する際は、あまり長期の目標ばかりにしないほうがいいでしょう。
 10年後の自分をどうしたいかなんていう目標は、毎日のモチベーションを高める役にはあまり立ちません。そういうのとは別に、目先の目標を用意しておくのも大事です。

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能力

ゲームが簡単すぎる=「退屈でつまんねー」
ゲームが難しすぎる=「もうやだこのクソゲー」

 となるので、目標は自分にとってちょうどいい難易度にしましょう。
 特に難しすぎる目標は危険です。達成できないと挫折感を覚えますし、頑張ってどうにか達成できたとしても、そこで燃え尽きる可能性があります。ほどほどが一番です。

 あと、難易度設定さえうまくいけば何事も面白くなる、というのは間違いです。これは僕自身がこれまで陥っていた勘違いでもあります。
 先に述べたように、まず目標自体が面白そうなものでないと、過程を楽しむこともできません。大事なのは面白そうな目標を見つける力であって、難易度設定はそのおまけみたいなものなのです。

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 最後のまとめとして言うと、一番大事なのは目標設定です。自分が楽しめる目標を決めるのが第一であり、一度決めた目標はなんとしてもやり遂げるべく努力するのが第二です。
 他は全て、この2つに関する補足要素に過ぎません。楽しくもなければ達成できもしない目標を決めてもダメなので、フィードバックやら難易度やらに注意を払う必要があるということです。全部の要素がうまくハマれば、目標達成のための努力は実に楽しいものになり、フロー体験が味わえます。

 僕なりのまとめはさておき、興味を持った人は本書を実際に読んでみることをお勧めします。運動や読書、家族や友人との付き合い方など、具体的な個々のケースに関する話も出てくるので、なにかと参考になると思いますよ。

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  • 課題 天制覇エロプレイ

    Excerpt: ※以下の文章はゲームについての話であり、現実の社会やらなんやらとは全く関係ありません Weblog: U型改 racked: 2010-08-19 22:48
  • フローまとめ(笑)

    Excerpt:  自分用のメモより転載。 Weblog: U型改 racked: 2010-09-18 20:09