ガンダムSEEDと00に見る感情移入の問題

 物語の面白さには、その物語を演じるキャラクターに、こちら(視聴者・読者・プレイヤー)がどれだけ感情移入できているかが大きく関係する。好きにもなれないやつが苦労していようが死にかけていようが、どうでもいいわけだ。

 アニメとかで、最初はさほど面白くなかったけれど、毎週見ているうちにハマってくるということはしばしばある。
 この場合、作品そのものが変わったということはあまりなくて、見ている側の感情移入度が変わっているのだ。キャラになじんできたために、そのキャラたちが織りなす話そのものも面白く感じてきたわけである。

 感情移入するために必要な要素は、多分次の2つだ。

1. キャラの言動に知性が感じられること。「こんなやついねーよ」と思われるとダメ。ギャグアニメの場合はありだが、シリアスアニメの場合は審査が厳しくなる。

2. キャラの持っている倫理観に共感できること。そこがずれてると引く。

 同じ作品に対する感想であっても、それを述べる人間が上2つの要素についてどう感じているかによって、内容は大きく変わってくる。
 ガンダムSEEDシリーズや00に対する感想が賛否両論なのは、この2要素のとらえ方の違いが極端に出ているからではないだろうか。

 SEEDシリーズの場合、1に対する反発は多分それほど大きくない。カガリとかが馬鹿キャラとして突っ込まれていた気はするけど、それも「こんなやついねーよ」的なツッコミではなかったと思う。ブルーコスモス関係はやや怪しい気もするが。
 反発を大いに買ったのは2番目。キラについては「やめてよね」に象徴されるSEED前半の迷走ぶり。シンについては、自分の力を向ける方向に最後まで確固たる信念を持てなかったこと。これらをありかなしか、どうとらえるかによって、作品そのものに対する評価も変わってくるのだろう。

 00が多分SEED以上に問題なのは、1つめの要素、すなわちキャラの知性そのものが疑われていることだ。大体全ての回になにかしらツッコミ所があるが、それが一番如実に表れてしまったのは、8話の刹那&マリナである。
 んでやっかいなことに、2つめの要素に対しても反発を買いまくっている。テロリストとしての自覚がいろんな意味で足りていない主人公たち、人間だから失敗もするといけしゃあしゃあとのたまう現場責任者、国連大使に狂犬のごとくかみつく女秘書。敵側のほうがまだマシなやつらが多いと言われる由縁である。

 SEEDの場合、アンチはキャラの言動にともかく腹が立った。一方00の場合は、腹が立つ以前にしらけている。
 今日放送された00の12話は、今までの話に比べればツッコミ所は少なかったように思う。にも関わらず見ていて全然乗れず、その理由を考えてみたところ、上で書いたことの積み重ねがあるからだなあと改めて思った。

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