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zoom RSS ゲームのシナリオはなんで微妙なのが多いんだろう

<<   作成日時 : 2010/06/21 22:52   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 1 / コメント 4

 ゲームにおけるシナリオ論についてなんか書きたいなと思う反面、なに書きゃいいんだろうと迷ってもいます。
 そもそも僕は、ほとんどのゲームのシナリオを「微妙」としか評さない人間です。でもその評の理由がどこにあるのかを考えると、よくわからんと言わざるを得ず、それで困っています。

 僕にとってゲームのシナリオが「微妙」になりがちな理由候補を、以下に挙げてみます。

☆★☆★☆

1. 僕の趣味の問題

 ぶっちゃけると、「20世紀最高のシナリオ」とまで評されているらしいMGSのシナリオについても、僕は「これで?」と思っちゃってます。別に悪いシナリオだとは言わないけど、このレベルで20世紀最高とか言っちゃっていいのかよ、と。
 MGSシリーズのシナリオについてずっと引っかかっているのは、「登場人物が集中的にしゃべりすぎる」ことです。なんか重要な情報を、機会を見つけて一気に全部説明しようとすることが多く、そのせいでやたらと説明くさくなりがちです。また、「自分がいかに悲惨な過去を送ってきたか」を戦闘の前後にまとめて話し出すパターンも多いため、はいはい感動感動、と聞いている僕のほうは気持ちが萎えがちです。

 ……とはいえ、MGSシリーズに限らず、僕が「微妙」呼ばわりしているシナリオであっても、普通に感動している人はいくらでもいるわけです。
 となると、単に俺の趣味が少数派なだけじゃねえの? という疑問も抱いてしまいます。だとすれば、趣味の変な人間が「理想のシナリオとは」なんて語っても、あーそう(笑)という話にしかなりません。

 これが理由である可能性をまず押さえたところで、一応、他の理由についても考察します。

☆★☆★☆

2. シナリオライターの能力不足

 そもそもゲームのシナリオを書いている人の大半は、シナリオを書く勉強をきちんと積んできたとかいうことはなく、単にゲーム制作の仕事の一環としてとりあえずシナリオを書いている、というパターンになるはずです。多分。

 また、ゲームというのはあくまで総合的に評価されるものです。MGSシリーズにしても、別にシナリオだけ取り上げられて評価されているわけではなく、ステルスゲームとしてのゲーム性、ムービーやグラフィック、音楽、演出、声優の演技等、いろんな要素をひっくるめた上で評価されているわけです。
 逆に言えば、大抵のゲームはシナリオ「だけ」が集中的に評価されることはありません。シナリオに対する評価が最も重視されるジャンルはおそらくADVであり、他のジャンルのゲームにおいては、シナリオは必ずしも最重要要素とはなりません。一見するとシナリオが重要に見えるRPGであっても、実際にはやり込み要素とか戦闘のバランスとかその他ゲーム性とか、そういうやつのほうが重視されていることでしょう。

 つまり、こういう結論が出ます。

・ゲームのシナリオライターは、そもそも専門家じゃない。

・ゲームのシナリオライターは、その仕事ぶりを厳しく審査されない(納期を守れないとかは別)。

 小説において物語が糞だと大問題ですが、ゲームなら物語が糞でも他の分野で取り返せば、最終的には高い評価を得ることもあるでしょう。むしろ上述の理由により、物語に対する評価そのものがさほど重視されない可能性も高そうです。
 ということで、ゲームのシナリオライターというのは、どうしても能力が低くなりがちなんじゃないかと。最初からなんらかの審査を通り抜けて出てきたわけではない上に、さほど有能でなくてもプロとして仕事を続けることのできる可能性が高いわけですから。

☆★☆★☆

3. ゲームそのものの特性

 たとえばRPGなら、「主人公はプレイヤーが操作する」「序盤で戦う敵は終盤の敵に比べて弱い」「クエストをなるべく入れなきゃいけない」みたいなお約束がいっぱいあります。
 ゼノブレイドのシナリオの人が言うには、「仲間が最後の敵になる」というネタはNGだ、などという制約もあるそうです。小説やマンガならありなストーリーでも、ゲームだとそうはいかない、というケースが多々あるわけです。

 つまり、そもそもゲームというジャンルそのものが、「物語を表現する」という目的に限定して言えば、小説やマンガ、映画といった他のジャンルに比べて不利なんじゃないかということです。制約が多すぎて、どうしても物語そのものは陳腐にならざるを得ないんじゃないかと。

「情報をいっぺんに出し過ぎ」と最初に非難したMGSシリーズについても、じゃあ情報を小出しにすればいいのかというと、なんとも言えません。
 僕なんかは一度のプレイで数時間遊ぶのが当たり前の人間ですが、毎日仕事から帰ってきて、あるいは週末だけ少しずつ遊ぶタイプのプレイヤーの場合、序盤にちょっと出された情報のことなんて、あっという間に忘れてしまうかもしれません。だとすれば、必要な情報を必要なときに集中して提供するというやり方は、決して優雅な手法とは言えないものの、ゲームのシナリオ作法としてはむしろ正解なのかもしれません。

☆★☆★☆

 とまあ、仮説はいろいろ思いつくものの、どれも決定打とは言えません。
 僕の趣味がアレだからという結論は身も蓋もなさすぎます。シナリオライターの能力不足という理由で全てを説明するのも乱暴すぎます。かといって、そもそもゲームというジャンル自体が物語るのには不便なんだよ、と言うには、それだけで説明できないレベルのシナリオが目立ちすぎます。

 なお、ゲームの中でもADVというジャンルのみは、「シナリオが重視される」「ゲームそのものの特性が物語表現に向いている」ということから、マシなシナリオが出る確率が高いと思います。
 ただしここにもゲームゆえの制約というものはあります。具体的には「長い」シナリオでなければいけない、ということです。文庫本1冊なら、大体数時間あれば読み終えることができますが、ADVのシナリオは、クリアするのに最低10時間ぐらいかかるのがおそらく普通でしょう。

 あと、複数の女の子が登場するならば、それぞれとの恋愛関係が進まないといけない、みたいな縛りもあるでしょうね。
 もちろん、小説もマンガも映画も縛りはいろいろあるでしょうが、ゲームに課せられた制約というのはやはり特殊であり、それゆえに面白い物語を紡ぎにくくなっているんじゃないでしょうか。それが悪いことかどうかは、また別の問題として。

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U型改
2010/06/23 20:38

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
ちなみに気に入ったシナリオをもつゲームは…?
Aki
2010/06/22 15:08
非ADVなら、リンダキューブのシナリオ1はありです。
2はどうだったかな……。
ADVなら、かまいたちの夜のメインストーリー、逆転裁判1〜3、ひぐらしとうみねこ、ややおまけでアイマスDSあたりでしょうか。
(ひぐらしは序盤の平和っぷりが長すぎるという欠点がありますが)
植村(管理人)
2010/06/22 17:21
2はサチコを嫁にするために娘思いの博士がライバルの腕を切り落としたりライバルに親父の腕をつけてみたり、自分が超変身したりするストーリーです。

ADVは共通点がほぼないですね…ノリ?テンポのよさ?ストーリーの展開速度っていうのかな?が早いって感じですかね…アイマスはやろうと思ったことないですが…
Aki
2010/06/23 16:42
>2
いえ、内容は大体覚えてるんですが、絶賛するほど面白かったかどうかが怪しくて。
1(というかシナリオAですね)に比べるとやや落ちた気がします。

>ADV
感覚的なものなんで、共通点を挙げるのは難しいかもしれません。
「圧倒的な面白さ(=盛り上がり)があること」
「物語に無駄が少ないこと」
「登場人物の言動や話の展開に嘘くささがないこと(ギャグ関係は別)」
ここらへんが条件といえば条件かも。
植村(管理人)
2010/06/23 19:16
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